ヤマハの音叉マーク、じっくり見たことありますか。バイクに貼られているものと、楽器に描かれているもの、並べてみると微妙に違うんです。
地域情報メディア『フクロイワタリ』で袋井・磐田エリアを担当しているライターのユウキです。ヤマハ発動機の本社は磐田市にあって、わたしにとってはわりと身近な会社。それだけに、ロゴの話は「あ、そういえばちゃんと見たことなかったな」と思わせてくれました。
今回は、2つのヤマハのロゴがどこで違うのか、そして2025年にヤマハ発動機がロゴを変えたという話も含めて、順に見ていきます。
ヤマハは2社あって、ロゴも別々にある
今回見比べるのは、楽器や音響機器を手がけるヤマハ株式会社(静岡県浜松市)と、バイクや船外機で知られるヤマハ発動機株式会社(静岡県磐田市)です。
2社はルーツを同じくしていますが、現在はそれぞれ別の会社です。ロゴも独自に持っています。どちらも音叉の形をベースにしているため、一見では区別がつきにくいのですが、実はちゃんと違うんです。
音叉マークはどこから来たのか
音叉マークのルーツは、ヤマハの前身である「日本楽器製造株式会社」の時代にさかのぼります。1898年には、音叉をくわえた鳳凰図が商標として制定されています。
現在よく見る音叉マークは、3本の音叉が重なったデザインです。ヤマハ発動機の公式情報では、3本の音叉には「製造・販売・技術」の連携という意味が込められてきたと説明されています。
2つのロゴはどこが違うのか


並べて見ると気づく違いは、大きく2か所あります。音叉の先端の位置と、「M」の文字の形です。
- 音叉の先端
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ヤマハ(楽器)は音叉の先端が外側の円に届いていません。ヤマハ発動機は先端が円に重なっています。
- 「M」の字形
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ヤマハ(楽器)のMは中央の谷が下まで届いていません。ヤマハ発動機のMは中央の谷が下まで伸びています。
- 色
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ヤマハ(楽器)はバイオレット(紫)。ヤマハ発動機は赤を基調としています。
文字の書体にも差があって、楽器のヤマハのアルファベットはやや左右非対称。ヤマハ発動機のほうは左右対称に整えられた書体を使っています。
音叉がホイールを思わせるデザインに
ヤマハ発動機のロゴで音叉の先端が円に重なっているのは、音叉マークがオートバイのホイールをイメージさせるデザインでもあるためです。楽器の調律に使う音叉から出発したマークが、バイクの世界では車輪を思わせる形にも見えてくる。そこが面白いところです。
楽器から出発して、バイクという全く違う世界へ踏み出したときに、シンボルもその意味を乗せて少しずつ変わっていった。そう考えると、小さな違いがずいぶん大きなことを語っているように感じます。
ヤマハ発動機はどうやって生まれたか
バイク事業の始まりは、1950年代の日本楽器製造にありました。1955年2月に第一号機「YA-1」が発売され、同年7月1日にオートバイ製造部門が分離独立して、ヤマハ発動機株式会社が設立されています。
楽器メーカーがなぜバイクを、とも思いますが、背景には戦時中に航空機のプロペラやエンジン製造を経験したこと、ピアノフレームの鋳造技術が車体製造に応用できたことなど、ものづくりの蓄積があったとされています。
2025年、ヤマハ発動機がロゴを刷新した
ヤマハ発動機は2025年1月、27年ぶりに企業ロゴのデザインを変更すると発表しました。新しいロゴでは、デジタルでの表示を意識した、より視認性の高い2D(平面)の音叉マークが採用されています。
変更は2025年1月以降、ヤマハ発動機で使う企業ロゴから順次進められています。一方で、バイク車体のエンブレムなどはすぐにすべて変わるとは限らないため、街中や手元の製品ではしばらく新旧のロゴが混在して見えるかもしれません。

磐田の会社が節目に踏み出した感じ、地元としてはちょっとうれしい
2社の関係は今もつながっている
現在も、ヤマハ株式会社とヤマハ発動機株式会社の間には資本関係があります。ただし、事業内容や経営はそれぞれ独立していて、楽器・音響のヤマハと、バイクやマリン製品などのヤマハ発動機として、別々の分野で展開しています。
共通しているのは「ヤマハ」の名前と音叉マーク。バイクに乗る人も、楽器を弾く人も、同じルーツを持つマークをどこかで目にしていると思うと、少し見え方が変わります。
- ヤマハ株式会社(楽器・音響)とヤマハ発動機(バイク等)は別会社
- ルーツは同じ「日本楽器製造株式会社」
- 音叉マークはどちらも継承しているが、デザインが異なる
- ヤマハ発動機は2025年に27年ぶりのロゴ更新を進めている
ロゴを見比べるなら公式サイトが確実
ヤマハ株式会社の公式サイトには「ロゴの歴史」というページがあり、音叉マークがどのように変わってきたか、写真つきで確認できます。ヤマハ発動機の新ロゴも、公式のプレスリリースに掲載されています。
スマホでも確認できるので、両社の公式ページを並べて開いてみると、ロゴの違いが実感として分かりやすいです。
手元のヤマハ製品を一度見てみませんか
今日、手元にヤマハのバイクや楽器があるなら、ロゴをじっくり眺めてみてください。音叉の先端が円に届いているかどうか、Mの形がどうなっているか、それだけで見え方が少し変わります。
わたし自身、磐田の工場前の道をよく通るのですが、正直ロゴをちゃんと見たことはなかった。今度通ったときは、看板の音叉マークをちゃんと確かめてみようと思っています。
細かいことのようで、デザインには作った人の判断がちゃんと入っている。次にヤマハの音叉マークを目にしたとき、少しだけ立ち止まってもらえたらうれしいです。












